輪行は素晴らしい。輪行バッグに自転車を詰めるだけで行動範囲は限りなく広がる。
自転車に鉄道、バス、フェリー、飛行機などを組み合わせればどこにだって行けるのだ。
ということで、今回の糸井望のロードバイク挑戦記は輪行&ツーリング。
寄居から秩父まで電車で移動し、そこから秩父路を自転車で走る。
すっきりとしない天気はやや残念ではあったが、晩秋の秩父を堪能した。
寄居駅から輪行で秩父駅へ
ツーリングの舞台は埼玉県北西部に位置する秩父。周辺を秩父山地に囲まれたこのエリアは、自然の宝庫で見どころも多い。ツーリングにはうってつけの場所である。
その秩父エリアの移動手段としてよく利用されているのが秩父鉄道だ。熊谷を起点に東は羽生駅、西は埼玉の代表的な観光地である長瀞、そして秩父を通り、三峰口まで35駅ある。田園地帯や荒川、秩父の山々など総延長71・7kmの広大な自然の中を走る鉄道だ。
スタート地点は秩父鉄道の寄居駅。ここから輪行で秩父駅まで移動である。さっそく寄居駅前で自転車を分解して輪行袋にしまう。この作業はスペースがいるので、通行人の邪魔にならないように気をつけよう。
今回、使用する輪行袋はマルトの「ツアーバッグ・CS」(大久保製作所)。オーソドックスなタテ型の輪行袋で、大きく開いたファスナーが特徴のシンプルで使いやすいモデルだ。
前輪と後輪をはずして、フレームとホイールをひもでくくりつけたら、袋に詰め、あとはショルダーベルトを通して、ジッパーを閉めれば、はい、完成。作業は15分ほどで終了。慣れない人は20分以上かかるケースもあるので、乗る電車が決まっている人は、少なくとも出発の30分前には作業を開始した方がいいだろう。
ATLASのハンディGPS「ASG-CM21」で、走行ルートを確認
寄居駅から電車で揺られること約30分、秩父駅に到着。さあ、ここからは自転車だ。さっそく、愛車を組み立てて出発! おっと、その前にATLASのハンディGPS「ASG-CM21」で走行ルートをチェックしなきゃ。
「ASG-CM21」は事前にパソコンの専用ソフト「ATLASTOUR® Planner」でツーリングのルートを作成して、そのデータを本機に取り込むことができる優れもの。今回はしっかりとルートを登録してきたので、表示されているルートに沿って走れば迷うことはないのだ。もちろん、走った軌跡データをパソコンに送り込むことも可能だ。
「ATLASTOUR® Planner」で作成した今回のツーリングのルート
いちょう並木のサイクリングロードを快適走行
秩父駅から秩父ミューズパークに向かう途中にある「秩父ハープ橋」
今回の走行距離は約28kmと無理のない設定。ゆったりと景色を楽しみながら走ろうという計画だ。GPSで進む方角を確認していよいよスタート。まずは「秩父ミューズパーク」を目指す。1kmほど走ると荒川にかかる大きな橋が見えてきた。「秩父ハープ橋」だ。
高く伸びる主塔から斜めに張ったケーブルでつり下げられた斜張橋で、ケーブルがハープの弦のように見えることからこの名が付けられたそうだ。橋の中央で上を見上げると、その迫力に圧倒される。
「秩父ハープ橋」を越えると、すぐに「秩父ミューズパーク」入口にぶつかる。ここからは勾配がきついので、ギアを軽くしてクルクルとペダルを回す。時折ダンシングを交えながら坂を上っていく。勾配が緩やかになったあたりで、ふと右手を見るとサイクリングロードが。ラッキーとばかりに自転車を滑り込ませると目の前には見事ないちょう並木。道は走りやすくて、景色は最高。いつまでも走っていたいと思える快適なサイクリングロードだった。
浦山ダムまでヒルクライム
「秩父ミューズパーク」を後にして、県道72号線を走っていると左手にこだわりの田舎蕎麦「弁天茶屋」を発見。ここでランチタイム。店内には趣のあるいろりや座敷が並んでおり、落ち着いた雰囲気だ。注文したのは「ごま汁そば」。ゴマのコクと風味がそばの味をいっそう引き立たせている。美味。
食事を済ませて、心身ともにリラックスしたところで、今回のルート最大の難所である浦山ダムへ向かう。標高差約300メートルのヒルクライムだ。ひとこぎ、ひとこぎ、ペダルの感触を確かめながらゆっくりと上る。何も急ぐ必要はない。マイペースで上ればいいのさ。
浦山ダムに到着。霧がかっていたのは残念だったが、風が気持ちよかった
ようやく辿り着いた浦山ダムからの景色は空が曇っていて霧がかっていたため、
爽快! とまではいかなかったが、展望台に吹く風が疲れた身体を癒してくれた。いよいよゴール地点の秩父駅へ。ここからは下りと平坦路しかないので、一気に駆け抜ける。秩父駅に到着後、すぐに向かったのはお土産屋さん。名物「酒まんじゅう」を買って、かぶりつく。あー、この瞬間がたまらない!
これにて今回のツーリングは終了。ATLASの「 ASG-CM21」で予定のルートを表示していたので、安心して走ることができた。
ただ、天気が良くなかったので、秩父の景色は半分も楽しめなかった。快晴の日にまたこよっと。
ANT+オプションセンサー対応でスピード、心拍、ケイデンスを計測
ASG-CM21は移動ルートや走行データを記録するログ機能、目的地検索機能など従来の機能はそのままにサイクルコンピュータ機能がパワーアップした。
ANT+オプションセンサー対応により、心拍、ケイデンス、スピードを正確に計測する。今回のツーリングで糸井さんもこの3つの数値を計測した。画面には最大10項目まで表示可能。
専用ソフトATLASTOUR® Plusを使えば自動取得したルート情報をGoogleマップ上に表示できる。デジカメで撮った画像やコメントをポイントに貼り付けたり、速度や高度の変化をグラフで表示できる。
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