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スマートウォッチにスマートリング、進化したウェアラブル端末の今と未来

2023.2.20

今や、日本人の4割が持っていると言われるスマートウォッチ。健康管理だけにとどまらない便利な機能も数多く搭載されるようになりました。また、腕時計型以外にもさまざまな端末が登場しています。リング型や衣類型など、その形状はより多彩に。さらなる進化を続けるウェアラブル(身に着けられる)端末の現在と未来を解説します。

おしゃれで多機能なウェアラブル端末。スマートデバイスで買い物も健康管理も

ウェアラブル端末の市場規模は拡大を続けており、2020年には世界で4億台近い端末が出荷されました。2024年には6億台を超えると予想されています。その背景には、スマートフォンやWi-Fiの普及、技術の進歩でデバイスが超小型化したことに加え、データ分析技術の進歩、さらにはコロナ禍で健康への関心が高まったことなどが挙げられます。

ウェアラブル端末にはいろいろなものがありますが、メインの機能はやはり日々の健康管理。ウェアラブル端末ならデータを測定する時間もかからず、針を刺すなどの身体的な負担もなし。また、絶えずモニターし続けられるので、より効果的なデータ収集ができます。アメリカの元陸上選手が、スマートウォッチで心拍数の異常に気づき、病気を早期発見して命拾いした、というニュースも記憶に新しいところです。

もちろんウェアラブル端末の機能は健康管理だけにとどまりません。決済機能が搭載されたデバイスなら、電子マネーを使った買い物や、ICカードのかわりとして駅の改札を通過することも可能。他にも、ある大手IT企業が開発したゴーグル型のウェアラブル端末は、装着したままバーコードを読み込んだり、商品の中身や個数をチェックしたりできます。作業服タイプのウェアラブル端末では、作業員の体にかかる負荷を測定し安全確保に役立てている企業も。
こうした技術の進歩に伴い、日常生活に使用しても違和感のない、おしゃれなデバイスが増えてきました。

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技術開発で進化するウェアラブル。ビジネスも医療も福祉も革新!

スマートウォッチ

近年のウェアラブル端末に見られる進化は「超小型化」に象徴されています。ゴーグル型のウェアラブル端末は珍しくなくなりつつありますが、最近ではなんと鼻パッド、つまりメガネのブリッジ部分に収まるほど小さいサイズのものが登場しています。また、爪に装着して運動能力を診断するという珍しいものもあり、このタイプなら皮膚の弱い人でも安心して使えます。

さらには「導電糸」を使ったジャケットも登場。特殊な糸で作られたこのジャケットは、有名ブランドとIT企業のコラボで開発されました。袖の部分をタップするだけでスマートフォンの操作が可能だそうで、文字通り「ウェアラブル」なコンピュータですね。また、「ウェアラブル」とは言えませんが、体に埋め込む端末も開発されています。この端末を皮下に埋め込むことで、定期的に血糖値を測定することができます。通常は変動する血糖値を測定するために何度も針を刺して血液を採取する必要がありますが、この方法なら体への負担を大きく減らせます。

ウェアラブル端末は小型化に伴って活用の幅も広がっており、中でもお年寄りや障がいを持つ人のサポートに利用しようという試みが目立ちます。視界のピントを合わせてくれるアイウェアだったり、目の前で話している人の声をしっかり拾えるマイク付きのイヤホンだったり。体に負担をかけず、複雑な操作なしに利用者をサポートするウェアラブル端末は、福祉分野での活用に最適だと言えるでしょう。

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ウェアラブル端末にセンサーやメタバースをプラスすることで広がる可能性!

スマートウォッチ

ウェアラブル端末の進化はその外観だけではありません。VR技術やAIの発達がウェアラブル端末の活用を促進させました。それまでウェアラブル端末を使ってできることは、歩数や心拍数、血糖値といった数字(データ)の収集がメインでした。しかし、AIを活用することで数字に表れないもの、例えばストレスや痛み、感情や心理状態の変化を感知・分析することが可能になりました。そうした変化を可視化することで、メンタルヘルスや認知症の早期発見に活用しようという試みが始まっています。

さらに、技術の進歩はその先、つまり、ウェアラブル端末を使った病気の治療さえ可能にしようとしています。例えば、睡眠中の無呼吸状態を検出した場合、従来であればそのデータを記録し、通知するだけでした。しかし、最新のウェアラブル端末は振動することによって正常な呼吸を回復させることができます。他にも、夢をコントロールしたり、メタバースを利用してメンタルヘルスの治療を行ったりする研究も進んでいます。

ただ、自分のデータがウェアラブル端末によって四六時中モニターされているというのは少し怖い気がしますよね。実際のところ、情報漏洩やプライバシーの問題も憂慮されています。こうしたセキュリティ面における安全性の担保は必須ですが、それでも日々の健康管理や遠隔地への医療、高齢者の介護や見守りなど、ウェアラブル端末が活躍する分野は無限に広がっています。今後、ますます身近なものになっていくウェアラブル端末の進化に期待したいですね。

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近年のウェアラブル端末は、人間の目には見えないものを可視化することさえ可能にしています。日々、私たちの健康と安全に寄与する便利なデバイス。開発が進むにつれ、私たちの生活にとって必要不可欠なものになっていくでしょう。

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【執筆】ユピスタ編集部
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