コンピュータの頭脳であるCPUやGPU、DPU。何となく聞いたことはあるけど、何がどう違うの?と思っている人は多いのでは。AIやビッグデータ、クラウドなどが生活のあらゆる面で活用されるようになり、コンピュータには膨大なデータを高速で処理する能力がますます求められています。そんなニーズに応えるコンピュータの頭脳を解説します。
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コンピュータの頭脳であるCPUやGPU、DPU。何となく聞いたことはあるけど、何がどう違うの?と思っている人は多いのでは。AIやビッグデータ、クラウドなどが生活のあらゆる面で活用されるようになり、コンピュータには膨大なデータを高速で処理する能力がますます求められています。そんなニーズに応えるコンピュータの頭脳を解説します。
コンピュータは、大きく分けて「入力・出力・演算・記憶・制御」という5つの要素で成り立っています。CPU(Central Processing Unit)は、コンピュータの演算処理を名前の通りセンター、中心で担っている装置です。
あらゆるソフトウェアに対応し、どんどん送られてくる命令を処理しては返す仕事をしているCPUは、まさに「コンピュータの頭脳」。パソコンに搭載されている様々なものの中で一番重要かつ高価な装置であり、パソコンの性能と価格はCPUの種類(グレード)が左右すると言っても過言ではありません。
そんなCPUのグレードにおけるひとつの指標となるのがベンチマークです。ベンチマークというのはITの分野において言えば、コンピュータの性能をテストして数値化したものを指します。中でも最も普及しているのは「Pass Mark」というテストで算出された「Pass Mark スコア」という数値です。
「Pass Markスコア」はweb上でCPUごとの数値が公開されていますが、ネットの閲覧や動画の視聴ぐらいなら「Pass Markスコア」は3000前後で十分。スライドや書類を作成するなどの仕事に使う場合は5000〜8000、ゲームや動画編集なら15000〜前後を目安にすれば快適に使用できます。
実を言うとPC向けのCPUを製造しているのは実質2社だけ。もし購入する時に迷ったら、どちらかのミドルクラスを選んでおけばまず間違いありません。
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CPUは「コンピュータの頭脳」と呼ばれるほど高性能ですが、実は同じ作業を繰り返し大量に行うのがあまり得意ではありません。そして、このような処理を必要とするのが画像・映像のデータです。
コンピュータの画像が年々精密で高画質になっているのはご存じの通り。増え続ける膨大な画像データを扱うために開発されたのがGPUでした。つまり、GPUのGは「グラフィック」のG。GPUは、画像に特化した専門のプロセッサなのです。
GPUは並列処理の計算を高速で行えるので、同じ操作を同時かつ大量にこなせます。GPUが持つこの能力はゲームや3Dはもちろんのこと、コンピュータに大量の情報を処理させるための機械学習など、ビッグデータを使った分析や調整を必要とする作業には欠かせません。最近ではVRやAIのディープラーニング、生成AIなどにも活用されています。こうしてGPUが画像に特化した作業を担当すればCPUの負担が減り、結果的に全体のパフォーマンスを向上させることができます。
なお、GPUはCPUに内蔵されたものと追加型に分かれますが、一般ユーザーであれば購入時に搭載されている内蔵タイプで十分でしょう。しかし、ゲームやグラフィックの作業など、内蔵GPUではスペックが不足するケースもあります。より鮮やかな画像・映像を高速に処理したい場合は単体GPUを接続して使用します。単体GPUは冷却用のファンと一体化した「グラフィックボード(ビデオカード)」として販売されています。
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ビッグデータをはじめとして、社会全体で扱うデータ量の爆発的な増加に伴い、もはやCPUやGPUだけでは処理が追い付かなくなってきました。とりわけ近年は大規模なデータセンターが世界中で増えたこともあってCPUに大きな負担がかかるようになりました。
データセンターというのは様々な企業のサーバーを管理・運用している施設です。データセンターにとって安全性・信頼性は何より重要。24時間365日、何が起きてもサーバーを稼働させて膨大なデータを処理し、インターネットインフラを提供し続けなければなりません。データセンターのこうした特殊な環境に特化して開発されたプロセッサがDPUです。ちなみに「DPU」のDはデータのDを表しています。
DPUはCPUやGPUに比べて桁違いの高速なデータ処理が行えるため、CPUとGPUの負担を軽減して全体のパフォーマンスを向上させることができます。また、データセンターにとって必須条件のセキュリティ強化についても、DPUは暗号化などの処理を効率的に行うことで貢献します。さらに、DPUはCPUやGPUよりも低電力で処理が行えるため、データセンターのコスト削減にもつながります。
DPUが持つ高効率、省電力、セキュリティ強化といった強みは、データセンターだけにとどまることなく、これからの社会に役立つAI技術の研究や、様々な分野におけるデジタル化促進などへの活用も期待されています。
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プロセッサにはそれぞれの得意分野があり、組み合わせて一緒に動作することで全体のパフォーマンスや効率を上げているわけです。自分の使用しているデバイスに搭載されているプロセッサや、その処理状況は「タスクマネージャー」から見ることができます。一度確認してみると理解が深まるかもしれません。
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