スマホで写真を撮ることは、今や当たり前のことになりました。ただ、手軽に撮れるからこそ、気をつけなければいけないことも。例えば写真に写り込んだ個人情報を保護する時に便利なものが、ぼかす、消す機能を持った編集アプリです。最近はこうした写真のリタッチがとても簡単かつキレイに行えるようになりました。撮影時のうっかりミスをカバーするだけでなく、様々な場面で活用できる「消す」技術を解説します。
NEW
NEW
スマホで写真を撮ることは、今や当たり前のことになりました。ただ、手軽に撮れるからこそ、気をつけなければいけないことも。例えば写真に写り込んだ個人情報を保護する時に便利なものが、ぼかす、消す機能を持った編集アプリです。最近はこうした写真のリタッチがとても簡単かつキレイに行えるようになりました。撮影時のうっかりミスをカバーするだけでなく、様々な場面で活用できる「消す」技術を解説します。
せっかく良い写真が取れたのに不要なものが映りこんでしまった。SNSに写真をアップしたいけど自分の顔は隠したい…。これらは私たちが日常的に経験している写真あるあるですよね。
少し前まではパソコンと専用ソフト、そして技術が必要だった写真の編集ですが、今では誰でもスマホで簡単に行うことができます。例えば写真の一部を消したい、または隠したい時、一番手っ取り早いのは「スタンプ」や「デコレーション」を使う方法でしょう。笑顔やハートのスタンプを重ねたり、風船を飛ばしたり、おしゃれな文字を入れたりして顔や車のナンバーを隠すのは、今でもよく見かける手法です。
また、「モザイク」を入れるのもひとつの手。モザイクというと、ちょっと不穏な印象を持つかもしれませんが、サイズを変えたり雪の結晶や切子ガラス風のモザイクを入れられたりするぼかし専用のアプリもあり、こうしたツールを使えばおしゃれに仕上げることさえも可能です。モザイクでは印象が強すぎる、もっとソフトに隠したいということなら「ぼかす」方法も。ぼかしは広範囲に入れることで、背景をすべて隠してしまうこともできます。鉛筆でなぞったり油絵風にぼかしを入れられたりするアプリを使えば、アーティスティックな雰囲気の写真にすることも可能です。
最近ではAIを活用して不要なものを消すツールも登場しています。これらを使えば不要な部分を隠すのではなく、文字通り消してしまってなかったことにすることができます。
☆あわせて読みたい
・AIと画像認識で進化?スマホで本人確認eKYCの非対面オンライン契約にかかる期待
写真の一部を消したり隠したりする仕組みはいくつかあります。ある編集アプリに搭載されている消しゴムツールでは、指定した部分の中央からカラーを抽出し、近いカラー値のピクセルを消去したり、透明にしたり色を変えたりして、「消す」ことができます。設定で許容値を変更すれば、どのくらいの領域を消すか決めることができます。
一方、一部のスマホに搭載されたことで話題のGoogleフォトアプリの機能「消しゴムマジック」で活用されているのは境界を予測するAIの機能です。これは指定したモノと背景の境界をAIが判断して消去し、さらには切り取った部分を違和感なく周囲に溶け込ませてくれます。
また、最近登場した「編集マジック」という機能では、消去した部分を生成AIによってさらに編集することが可能になりました。元の画像が単色やシンプルな画面構成の写真の場合などは、じっくり見ても何かを消したり加工したりしたことが分からないほどの出来栄えです。消すものをAIが自動的に判断して提案してくれる機能を使えば、ワンタッチで不要なものを消してしまうこともできます。
これまでパソコンで使用していた消しゴムツールが使えるスマホ版アプリは「消しゴムマジック」以外にもいくつかあります。ただし、いずれも消去したい部分の面積が大きかったり、複雑でカラフルな背景だったりすると、うまく編集するのは苦手なようですので、今後の性能アップを楽しみにしたいところです。
☆あわせて読みたい
・驚愕の事実!こんなこともできちゃうの?ジェネレーティブAIが今できること
進化し続ける「ぼかす・消す」機能はどのように活用できるのでしょうか。SNS全盛の今、映りこんでしまった通行人や店内にいるお客さん、車のナンバーなど、他人の肖像権やプライバシーを保護するためにもこうした機能は必要です。もちろん、自分の家や所在地、持ち物など、いわゆる「身バレ」に繋がる個人情報を隠す時にも役立ちます。本や映画のポスターなども場合によっては著作権保護法に抵触することがあるため、SNSにアップする前に確認して必要なら加工しましょう。
消す・ぼかす作業は、写真の質を上げたい時にも役立ちます。撮影のテクニックだけではどうにもならない電線や、手前の反射に映り込み、被写体の汚れやシミ、さらにはレンズについていた細かなゴミなどを消しゴムツールで消すことにより、ワンランク上の写真に仕上げられます。
また、あとから消すことができれば通行人がいなくなるのを待ったがためにシャッターチャンスを逃すという残念なこともありません。ここぞというタイミングで自由にシャッターを切れるので、瞬間的な表情の変化や光が生み出す最高の瞬間を捉えることができます。
さらに、この機能を活用すればユニークな写真を作ることも可能。10cmのジャンプを5mのジャンプに変えたり、人や動物のサイズを自在に変えて組み合わせたり。作品づくりのアイデアは無限に広がりそうです。
☆あわせて読みたい
・連れていける推し、一緒に楽しむ推し。いつも「ぬい」とともに!ぬい活で推し活
・推し活でセロトニンが分泌?!人気キャラクターを応援する「推し活」のススメ
このようにスマホのカメラやアプリが進化した結果、専門的な技術や機材がなくても簡単にハイレベルな写真の作成ができるようになりました。しかし、一方で個人情報や著作権・肖像権には、より注意しなければならなくなっています。ぼかす・消す機能を上手に活用して、写真撮影をもっと楽しみたいですね。
☆あわせて読みたい
・文化的な影響を受けて独自の進化を遂げる、テクノロジーとカルチャーの関係性
・AIは諸刃の剣!?簡単に作れるフェイクに、制度整備はどのくらい進んでる?
・子どもとデジタル 今だからこそおさらいしたい、リテラシーと安全とは
※iPhoneは、米国および他の国々で登録されたApple Inc.の商標です。iPhoneの商標はアイホン株式会社のライセンスにもとづき使用されています。 TM and ©Apple Inc. All rights reserved.
※Android、Android ロゴ、Google、Google ロゴは、Google LLC の商標です。
TECHNOLOGY
スマホで撮った免許証の写真を自撮りの写真とあわせて本人確認に使う「eKYC」。このeKYCによってオ...
CULTURE
近年、話題になっているジェネレーティブAI(生成AI)。アートの世界をより身近なものにし、革新的なア...
CULTURE
「聖地巡礼」というのは、もともと宗教的に神聖な土地を訪れることを指した言葉ですが、最近ではアニメや小...