ユピテルが提案する、ライフスタイルを豊かにする情報コラム

5Gエリア拡大中!いまさら聞けない5G通信の現在と未来

2021.12.27

今や、耳にしない日はないといっていい「5G」という言葉。しかし、まだ実際に使ったことがない、実は具体的に4Gと何が違うのかがわからない、という方も少なくないのではないでしょうか。そこで今回は、現在一般的に利用されている4Gと比較した5Gのメリット、そしてこの超高速通信が普及した先のワクワクする未来を覗いてみましょう。

通信速度が20倍に! 5Gの3つのメリット

通信速度

5Gの通信速度は4Gの20倍、また遅延は10分の1になるとされています。高速道路にたとえると、ノロノロ渋滞が起きていた2車線の4G高速道路が、5G高速道路では20車線になり、速度も20倍、高速で行き交う自由を得たのです。そんなケタ違いの速さの5Gが普及すれば、どのようなことが可能になるのでしょうか。大きな意義を3つ挙げてみましょう。

1つ目はスマートフォンやタブレットで、4Kや8Kの超高画質動画・ゲームをストレスなく楽しめるようになることです。たとえば現在のスマホゲームは4Gの速度に合わせて、タイムラグが起きないようグラフィックのデータ量を低く設定しています。屋外で動画を見たりオンラインゲームなどをしていると、ロードにストレスを感じることも少なくないでしょう。5Gであればそのようなストレスがなくなり、高画質な動画やゲームを、より様々な環境で楽しむことができます。

2つ目は、VRやARを活用したコンテンツの劇的な普及です。5G環境があらゆる場所で整うようになれば、たとえばスポーツ観戦などの方法も大きく変わるでしょう。従来の4Gの問題点である通信遅延がなくなることで、オンラインでのスポーツ観戦はよりリアルな没入感を生み出します。さらにそれが膨大な情報量のVRで視聴できるようになれば360度好きな視点で、会場にいるかのような臨場感を味わえます。

☆あわせて読みたい
スポーツの祭典開催直前!今、おさらいしておきたいスポーツ配信の楽しみ方
xRという世界!仮想現実や拡張現実が新たな価値観を生み出す


また5G通信がメリットをもたらすのはエンターテインメントの世界だけではありません。3つ目の意義は、遠隔医療 などのテクノロジーへの貢献です。日本は今後さらに超高齢化が進み、医師数不足が懸念されています。そのため、離れた場所にいる患者さんを診療できる遠隔医療の需要は日々増しています。現在、ロボットを使った遠隔手術なども実用化に向けて進んでいますが、「高信頼・低遅延」の通信インフラの存在が絶対条件。わずかな通信遅延が命にかかわるため、 通信速度の向上は遠隔医療の利便性を格段に高めるでしょう。

いつの間にか身近にきている5Gエリア

基地局

5Gが利用できるエリアは、どこまで広がっているのでしょうか? 現状は地域が限定されているため5Gを使ったことがない方は多いと思いますが、基地局の拡大は順調に進んでおり、日本全土で使える時代までもう少し。2020年からは各キャリアにおいて5Gのサービスがスタートしています。

5G利用には専用のアンテナ・基地局が必要ですが、「今後5年以内に50%以上のエリアをカバー」という総務省の方針に対し、大手キャリア4社は総力を挙げています。なかでも主要2社は90%以上のカバー率を目指すという力の入れよう。

すでに全国に基地局が展開されており、各社ホームページでは、5Gエリアが今どこまで広がっているかを確認することができます。また5Gの基地局はビルの屋上などに簡単に設置することができるため、エリアも順調に拡大中。東京や大阪などの大都市圏であれば、駅周辺や商業施設を中心に、かなりの範囲で5G使用が可能です。また地方都市でも主要駅周辺やスタジアムなど、使用できるエリアは広がっています。今はまだ5Gを使う際に、エリアをネットで検索して現地に赴いている5Gユーザーも多いようですが、間もなく身近で使えるようになるでしょう。

☆あわせて読みたい
5Gをより便利に デュアルSIM、eSIM、DSDAって何?

仮想現実が日常に。6Gでさらなる未来へ

5Gから6Gへ

ここまで5Gの広がりをご紹介してきましたが、実は大手通信会社ではすでに「6G」の導入に向けた研究・開発が進んでいます。5Gは4Gの20倍の速度でしたが、6Gは5Gのさらに10倍〜100倍もの高速化・低遅延化・大容量化が見込まれており、それによってこれまで通信できなかったエリア、たとえば砂漠や海中、上空、宇宙までもエリア化されると考えられています。

☆あわせて読みたい
6Gとは 5Gから進化した新しい通信規格でDXもIoTも超スマートな社会へ
2027年からの商用化を目標に研究開発中の「HAPS」とは?
資源開発も環境保護も 海の豊かさの鍵を握るのは海中通信ネットワーク?

未来は今よりも飛行機での移動が増えたり、地下都市なども発展するでしょう。6G通信では、今までは絶対に電波を受信できなかった場所でも繋がるようになると予想されています。デバイスもよりウェアラブルなものになり、エンタメはさらに発展するでしょう。xRのような仮想現実は日常の一部となり、それは世界中の人々を繋ぎます。世界中どこにいても同じサービスが受けられるようになれば、地域間の格差や制限は消え、人々のコミュニケーションや仕事のあり方も、大きく変わるに違いありません。描かれた未来予想図が、ひとつひとつ現実になっていく過程を楽しみにしたいものですね。

通信技術の進化が生活をより豊かに

移動通信技術の発展は、人々の生活をより便利で豊かに変えていきます。5Gが普及することにより、移動や作業時間が短縮され、日常生活はさらにストレスの少ないものになっていくでしょう。私たちは、人間が距離と時間の制約から自由になっていく過程を体験できる時代を生きているのかもしれません。

☆あわせて読みたい
LPWA(低消費電力広域ネットワーク)って何?活用が広がるその用途とは
DXによるビジネスの新たな局面 スマートファクトリーとIoTが拓く産業革命
5G SAとは?5Gエリアが拡大するなか注目される「真の5G」
5Gをより便利に デュアルSIM、eSIM、DSDAって何?


【執筆】ユピスタ編集部
ユピスタ (Yupiteru Style) は、ユピテルが運営するテクノロジーやライフスタイルを扱う情報コラムサイトです。日々の暮らしをもっと面白く、もっと安心・安全に過ごすためのさまざまな情報を発信しています。